臨床工学技師とは
臨床工学技士は1987年に創設された国家資格です。医学や医療技術の進歩により、高度で複雑な医療機器が医療現場に広く導入されるようになり、これらを安全かつ適切に運用する専門職として誕生しました。
臨床工学技士は、医師の指示のもと、生命維持管理装置(呼吸・循環・代謝などの機能の一部を代替または補助する医療機器)の操作や保守点検を行います。患者さんの治療が安全に行われるよう、機器の状態を常に最良に保つことも重要な役割です。
業務概要
医師・看護師をはじめとする多職種と連携し、血液透析、心臓カテーテル検査のサポート、医療機器管理、呼吸器管理、手術室業務など幅広い業務に携わっています。さらに、医療機器の適切な使用に関する院内勉強会の実施や、インシデント防止に向けた啓発活動にも取り組んでいます。
また、2021年の法改正により業務範囲が広がり、当院では全員が告示研修を修了して外科手術でのスコープオペレーター業務も担っています。
高度化する医療に対応するため、日々技術の向上に努めています。
業務内容
スコープオペレーター業務
2024年4月より、当院ではスコープオペレーター業務を開始しました。スコープオペレーターとは、内視鏡外科手術において腹腔鏡の操作・保持を行い、清潔野で外科医師の手術を補助する役割です。現在は、鼠経ヘルニア手術や胆嚢摘出術、急患対応などを中心に担当しています。
心臓カテーテル検査サポート業務

ポリグラフ(心臓の圧測定や心電図の記録を行う機器)の操作を中心に、その他検査に必要な各種医療機器の運用を担当しています。
ペースメーカー業務

徐脈や房室ブロックに対するペースメーカー植込/交換の立ち合いや、ペースメーカー外来でのデバイスチェックを行っています。
プログラマーと呼ばれる専用装置を用いてペースメーカ植込み手術時、外来受診時など最適な設定条件へと変更しています。
透析業務
機械の立ち上げ、始業前点検、プライミング、穿刺、治療中の点検、回収・返血作業、終了時点検、機器の洗浄まで、透析に関わる一連の工程を担当しています。
また、穿刺が難しい症例に対しては、エコーを用いた穿刺にも対応しています。透析業務は腎不全等に対して行う治療で当院ではOn-lineHDF、HD、I-HDF、ECUMといった治療を医師、看護師等と連携して行っています。


人工呼吸器業務
人工呼吸器の保守管理、使用中の安全点検、回路交換などを行っています。使用前の回路セッティングから使用後の終業点検まで、必要な点検・校正を確実に行うことで、人工呼吸器の信頼性を維持し、患者さんに安心して使用できる環境を整えています。

医療機器管理業務
院内にある医療機器を安全に使用できるよう、保守管理、貸出、定期点検、トラブル対応を行い、その実績を医療機器管理システムにて管理しています。


以上の様々な分野の業務を行う臨床工学技士ですが、全ての業務を行うオールラウンダーにも1つの業務を追求するスペシャリストにもなれるそんな「いのちを支えるエンジニア」が臨床工学技士です。
